ラブファントム歌詞の英語セリフの意味は?宇徳敬子のコーラスを徹底解説
なぜこのような破滅的な世界観が構築されたのでしょうか。そのルーツは、作曲者である松本孝弘のサウンドコンセプトにありました。
松本は制作当時のインタビューにおいて、この曲のテーマを「ヴァンパイア(吸血鬼)の悲恋」というイメージで構築したことを明かしています。永遠の命を持ちながらも、夜の闇にしか生きられない怪物が、人間の女性を愛してしまった葛藤。愛すれば愛するほど、相手を自らの闇に引きずり込んでしまう恐怖――これこそが『LOVE PHANTOM』の根底に流れるバックボーンです。
クラシックの交響曲を思わせる約1分20秒もの長いイントロは、まさにその怪物が眠る古城の扉が重々しく開き、宵闇が世界を包み込むシークエンスを映画音楽の手法で具現化したものです。そして、ストリングスの重厚な調べから一転して鳴り響く、激しいディストーションギターのリフ。この劇的な展開によって、哀しき怪物の魂の叫びが表現されています。
宇徳敬子のコーラスがどこか冷たく、透き通った質感を持っているのも偶然ではありません。血肉の通った生身の人間の熱狂(稲葉のボーカル)と、冷徹な永遠の闇(宇徳のコーラス)が対比されることで、ヴァンパイアの悲哀という隠されたテーマが完成形へと昇華されているのです。
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