田中裕子の若い頃の歩みと名作年表!伝説のヒロインから現在までのリアル
テレビ界で国民的ヒロインとなる一方で、スクリーンにおける田中裕子は、まったく異なる妖しい輝きを放ち始めます。今村昌平監督の『ええじゃないか』(1981年)や新藤兼人監督の『北斎漫画』(1981年)において、生々しい人間の業やエロティシズムを体現。第5回日本アカデミー賞において、最優秀助演女優賞と新人俳優賞をダブル受賞する快挙を成し遂げました。
その頂点となったのが、松本清張原作、三村晴彦監督による1983年の名作『天城越え』です。旅芸人の娼婦・ハナ役を演じた田中裕子は、貧困と孤独のなかで匂い立つような色気と、少年の心を狂わせる魔性を圧倒的なリアリティで表現しました。白い素肌と濡れた黒髪、どこか諦念を宿した流し目は、映画ファンの脳裏に強烈な残像を焼き付けます。
この演技によって、第7回モントリオール世界映画祭最優秀女優賞、ブルーリボン賞主演女優賞、キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞など、名だたる映画賞受賞歴を重ね、日本映画界における地位を不動のものとしました。
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