野口雨情生誕140年で再注目!シャボン玉の歌詞に秘められた悲哀の歴史を徹底追跡
雨情が書いた痛烈な詩を、広く愛唱される童謡へと完成させた立役者が作曲家の中山晋平です。1922年(大正11年)以降、童話雑誌『金の星』などを舞台に二人が生み出した作品群は、「七つの子」や「証城寺の狸囃子」を含め、日本の音楽史を塗り替えました。
中山晋平が「シャボン玉」につけたメロディは、哀切一辺倒の短調ではなく、明るく澄んだ長調(ヨナ抜き音階を基調とした親しみやすい旋律)で構成されています。ここに芸術的な意図が隠されています。もし旋律まで暗く沈み込んでいれば、この曲は個人の悲惨な追悼歌として葬られていたはずです。
天高くのぼっていくシャボン玉を思わせる軽やかな跳躍音と、壊れた瞬間を静かに包み込む柔らかな和声。晋平の旋律は、雨情の胸を裂くような痛みを「天上に召された魂への祈り」へと昇華させました。歌う子どもたちにとっては楽しい遊戯の歌でありながら、耳を傾ける大人たちの胸に鎮魂の鐘を鳴らす重層的な構造は、この二人の協業によって初めて達成されました。
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