海猿の主題歌はなぜ心に刺さるのか?B'zやシェネル起用の背景と裏側を徹底解剖
シリーズ各作の主題歌は、常にその時代を代表するトップアーティストのキャリア最高峰となる楽曲が選ばれました。各作品が背負ったテーマと楽曲の背景を辿ると、緻密な計算と必然性が浮かび上がります。
2004年の映画第1作『海猿 ウミザル』では、アメリカの世界的ロックバンドJourneyの不朽の名曲「Open Arms」が起用されました。未知の過酷な潜水士訓練に挑む仙崎大輔たちの青臭さと、海という圧倒的な自然の包容力を表現するため、洋楽の雄大さが不可欠だったとされています。
続いて2005年の連続ドラマ『海猿 UMIZARU EVOLUTION』で投入されたのが、B'zの「OCEAN」です。松本孝弘の叙情的なギターソロと稲葉浩志の圧倒的なハイトーンボイスは、巡視船の甲板や荒れ狂う海上でのロケ撮影の過酷さをそのまま昇華させたものでした。当時、シングルのCD売上は50万枚以上を記録し、ドラマの視聴率を牽引する起爆剤となりました。この楽曲の成功が、以後のシリーズにおける「海猿=壮大なバラード」という黄金律を決定づけたと言えます。
そして2012年の劇場版最終作『BRAVE HEARTS 海猿』では、実力派シンガーシェネル(Che'Nelle)の「ビリーヴ」が選ばれました。ジャンボジェット機の東京湾海上着水というシリーズ最大のスケールに対し、国境を越える圧倒的な歌唱力が求められた結果のキャスティングです。「信じること」の尊さを歌い上げたこの曲は、乗客346名と乗員を救うために全員で立ち向かうラストシーンと完璧にシンクロし、映画を同年の邦画実写興行収入第1位へと押し上げました。
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