日本初の恐竜足跡化石はどこ?神流町恐竜センターの魅力と全国連携の全貌【2026最新】

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時計の針を1950年代初頭へと巻き戻します。国道299号線の道路拡幅工事中、崖の岩肌に不思議な波模様が現れました。地元では長年「さざなみ岩」と呼ばれ親しまれていた崖の傾斜面です。当時は単なる古代の水底の波跡、すなわち漣痕(れんこん)と考えられていました。潮だまりの跡と見なされていたその窪みに、決定的な転機が訪れたのは1985年(昭和60年)のことです。

調査団の学術的メスによって、縦に規則正しく並ぶ複数のくぼみが、白亜紀前期(約1億2000万年前)の肉食恐竜や草食恐竜が泥干潟を歩いた日本初の恐竜足跡化石であると科学的に断定されました。日本列島には恐竜など生息していなかったという当時の定説は、この瞬間に鮮やかに崩れ去りました。日本国内における恐竜研究の黎明期を告げる号砲が、この神流の地で鳴り響いた瞬間でした。

さらに遡る1981年、この地域一帯に広がる白亜紀の地層「山中地溝帯(さんちゅうちこうたい)」から、獣脚類の歯の化石が採取されていました。この化石は後にサンチュウリュウ(山中竜)と命名されます。山中地溝帯は、太古の日本列島がアジア大陸の東端に連なっていた時代の堆積物を含み、アンモナイトや二枚貝、植物化石を無数に内包しています。神流町恐竜センターは、こうした学術的僥倖が必然として結実した学術の砦なのです。

James H. Sterling

James H. Sterling

Environmental Science & Climate Journalist

James Sterling reports on renewable energy developments, climate policy, ecological conservation, and green tech innovations around the globe.

Tags: 神 流 町 恐竜 センター