中学数学の立体図形を完全網羅!柱・錐・球の表面積の求め方と公式一覧を徹底解説
展開図を描くことができない唯一の基本立体が「球」です。球の表面積を高校の積分を使わずに中学数学で直感的に理解する際、球と同じ半径 $r$ を持ち、高さが $2r$ である円柱の側面にぴったり投影されるというアルキメデスの発見がよく引き合いに出されます。
球の表面積の公式は以下の通りです。
$$S = 4\pi r^2$$
古くから「心配($4\pi$)ある($r$)事情(2乗)」という語呂合わせで親しまれています。半径が $5\text{ cm}$ の球であれば、$4 \times \pi \times 5^2 = 100\pi\text{ cm}^2$ と計算します。
しかし、定期テストや高校入試で最も受験生を苦しめるのは「半球の表面積」です。
直感的に「球の表面積が $4\pi r^2$ なのだから、半分に割った半球は $2\pi r^2$ だろう」と思い込んで解答すると、必ず不正解になります。なぜなら、球を包丁で真っ二つに切断した瞬間、外側の丸い曲面だけでなく、平らな円の断面(底面)が新たに外気に露出するからです。
半径 $r = 4\text{ cm}$ の半球の表面積を正しく求めてみましょう。
ステップ1:丸い曲面の面積を求める
球全体の表面積の半分を計算します。
$$\text{曲面積} = \frac{1}{2} \times (4\pi \times 4^2) = 2\pi \times 16 = 32\pi\text{ cm}^2$$
ステップ2:現れた平らな底面の面積を求める
切断面は半径 $4\text{ cm}$ の円そのものです。
$$\text{底面積} = \pi \times 4^2 = 16\pi\text{ cm}^2$$
ステップ3:両者を足し合わせる
$$\text{全表面積} = 32\pi + 16\pi = 48\pi\text{ cm}^2$$
半球の表面積は常に元の球の表面積の「$\frac{1}{2}$」ではなく、「$\frac{3}{4}$(すなわち $3\pi r^2$)」になります。この罠を認識しているかどうかが、空間図形の単元における決定的な得点差を生みます。