鍛冶屋から文化財旅館へ!歴史の宿金具屋260年の歴史と誕生秘話を徹底追跡

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「金具屋」という屋号には、文字通り金属加工を営んでいた祖先の生業が刻み込まれています。創業は江戸中期の享保年間(1716, 1736年)。初代・佐藤儀右衛門は、北信濃の山あいに位置する渋の地で、近隣の農民に向けた農具や生活金物の鍛冶職人として生計を立てていました。

転換点は、1758年(宝暦8年)の夏に発生した裏山の土砂崩れでした。集中豪雨によって裏山が崩落し、作業場と家屋は瞬時に壊滅。失意のなかで土砂を掘り起こしていたところ、足元の瓦礫の隙間から熱湯が噴き出しました。これが金具屋第一号の源泉となります。

当時の当主であった六代目は、鍛冶屋の再建を断念し、湧き出た温泉を活かした旅籠業への転向を決断しました。農閑期に近隣の湯治客を受け入れる小さな湯宿としての再出発です。屋号を変えずに「金具屋」を名乗り続けた背景には、金属を鍛え上げた職人気質を宿屋の矜持として引き継ぐ強い意志がありました。

江戸後期の渋温泉は、草津温泉から善光寺へと抜ける草津街道の要衝として栄え、武士や文人墨客が足を止める宿場町へと発展します。金具屋も増築を重ね、明治・大正期には北信濃を代表する温泉旅館としての地歩を固めていきました。

Alexander Ross

Alexander Ross

Gaming, Esports & Interactive Media Writer

Alexander Ross has covered the video game industry for a decade, writing deep dives on game design, esports tournaments, VR developments, and gaming culture.

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