伊豆今井荘が買収で激変?老舗宿の全館リニューアルと新体制の全貌
伊豆急行・今井浜海岸駅から徒歩約3分。相模灘を目前に望む今井荘は、伊豆屈指のロケーションを誇る名門宿として知られてきた。かつて昭和天皇や皇室関係者が滞在した「伊豆の迎賓館」としての格式は、地域のランドマークであり誇りでもあった。
しかし、バブル経済崩壊後の旅行スタイルの個人化、建物の老朽化、さらに後継者問題など、全国の地方温泉旅館が直面する構造的課題から今井荘も逃れることはできなかった。2010年代以降は株式会社アゴーラ ホスピタリティーズの傘下に入り、アライアンスホテルとしてブランド価値の再定義を進めてきた。2019年には創業85周年を迎え、85室のうち1室を抽選で最大7万円引きにする大型キャンペーンや、合計年齢85歳のグループに伊勢海老を振る舞う独自企画を展開し、話題を集めた経緯がある。
だが、パンデミック以降のインバウンド復調や富裕層の国内回帰という市場構造の激変に対し、昭和期の巨大旅館モデルを維持したままでは収益性の限界が見え隠れしていた。抜本的な設備改修と資本注入が求められるなか、歴史のバトンは給食大手の東洋食品へと渡ることになる。
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