写真でわかるお寺と神社の違い!鳥居・服装・御朱印帳の見分け方を徹底解説
参拝作法の違いは、神仏に対する敬意の示し方の違いそのものです。最も多くの参拝者が混乱するのが「柏手を打つべきかどうか」という点です。
神社における基本作法は「二礼二拍手一礼(にれいにはくしゅいちれい)」です。神殿に向かって深く二回お辞儀をし、胸の前で両手を合わせ、右手を少し手前に引いて(ずらして)二回パンパンと音を鳴らして打ちます。音を立てることで自らの魂を活性化させ、神への呼びかけと敬意を示します。その後、両手をぴったり合わせて祈念し、最後に深く一礼します(※出雲大社や宇佐神宮などの特殊な四拍手を行う社を除きます)。
一方、寺院では決して拍手を打ってはいけません。基本作法は「合掌低頭(がっしょうていとう)」です。胸の前で静かに手のひらを合わせ(指先を揃えて45度ほど前方に傾ける)、音を立てずに深く頭を下げて心の中で念仏や祈りを唱えます。静寂の中で自らの内面を見つめ、仏と一体になることが求められるためです。
参拝前に行う手水舎(てみずや・ちょうずや)の使い方にも共通の精神が宿っています。柄杓(ひしゃく)を右手で取って左手を清め、左手に持ち替えて右手を清め、再び右手で左手に水を受けて口をすすぎ、残った水で柄杓の柄を洗い流す一連の所作は、心身の穢れを祓い清めるための不可欠な準備です。なお、近年増えているセンサー式や流水式の手水でも、清める順序の原則は変わりません。
また、お賽銭(さいせん)の意味付けも両者で異なります。神社における賽銭は、神様に対する日頃の恵みへの「感謝の捧げ物」であり、自身の罪穢れを金銭に託して祓い清める意味を持ちます。寺院における賽銭は、仏教の「喜捨(きしゃ)」、すなわち財物への執着を手放す修行(布施波羅蜜)の一環です。金額の多寡が願いの成就を左右するわけではありません。