ノッポさんの死因とゴン太くんの今|Nhkアーカイブス発掘と名コンビの軌跡を追跡
『できるかな』の最大の特徴は、主人公であるノッポさんが言葉を発さず、天の声(ナレーション)とゴン太くんのリアクションだけで番組が進行する点にありました。言葉に頼らないからこそ、ハサミの動かし方、セロハンテープの切り貼り、段ボールを折り曲げる手の感触が、画面越しに鮮烈に伝わったのです。
食いしん坊で少し不器用な相棒、ゴン太くん。彼が発する「フゴフゴ」という愛らしい鳴き声の秘密は、特殊な音響機材ではなく、声優のつかせのりこさんが口元に当てた「カズー」という簡易管楽器によるものでした。息の吹き込み加減や声帯の震わせ方によって、歓喜、怒り、困惑といった複雑な喜怒哀楽を表現。言葉を持たないキャラクターに、比類なき生命力を吹き込みました。
着ぐるみの中に入り、巨体を揺らしながらユーモラスな動きを担当したのは、元体操選手のアクション俳優・井端信夫さんです。重量のある着ぐるみの中で全身を使って感情を表す井端さんの身体表現と、つかせさんの即興的な声の演技、そして高見さんのパントマイム。この三位一体の職人技が、ゴン太くんという不世出の昭和レトロキャラクターを成立させていました。
1989年につかせさんが早逝した後は、声優の伊倉一恵さんがその魂を引き継ぎ、番組の最終回まで鳴き声を担当し続けました。
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